え!理科が嫌いだけれど、高得点がとれるから理系に進む…

理科は好きなのだけど…

よく生徒からこんなことを言われます。

「理科は好きなのだけれど、なかなか点数としては伸びなくて、理系にはいかないんです。ごめんなさい。」

そんなとき「謝らないで」といつも思います。別に理系にいけばいいってものでもないし、その人にはその人なりの適正があるのだし、好きになっただけで十分だと思っています。そんな授業をできてうれしい。

昔生徒といっしょに絵本を作ったことがありました。オレンジ電車覚えてる?という絵本です。なんとか出版までこぎつけました。

この絵本は、「生徒が大きくなってお母さんになったときや、また身近に小さな子どもがいるような環境になったときに、子供の身近な科学的な疑問に、向き合って答えてほしい」とおもって、いろいろな方のもとに取材にでかけて、作り込みました。

そのため技術者の話(回生ブレーキ等)も、絵本に入っています。

文系にいっても、興味がひろい生徒であってほしい。だから好きという感情だけでいい。

真逆の生徒もいる

真逆の生徒もいます。理科が嫌いだけれど、高得点がとれるから理科を選択したという生徒。受験上ではそれは合理的な選択かもしれませんが、受験という枠がとれたときに、理科を勉強しなくなる・興味がなくなるというのは、理科を教えている身としては悲しい。

また理科が嫌いだどできる…という生徒が大学にいったら、ちょっと得意な学生はたくさんいるから、すぐに埋もれてしまいます。好きでなければ、その後の発展がありません。ぼくの所属していた気象学研究室では、雪がふったとき、皆外にすぐに出ていって、車のフロントガラスについた雪の結晶を見ていて、驚きました。こんな人達いるんだ!という驚きとともに、勝てないと思いました。

授業では受験で得点ができるということも大きなモチベーションになるし、生徒にとっては大切なことなので、解放テクニックを教えることをしています。ですが、やはり好きになるような要素も散りばめるようにしています。

今度の土曜に高校3年生に向けて、力学の解法テクニックを伝える補講をしますが、その内容も小手先だけのテクニックを教えるだけではないように、構成を考えています。

理科が好きな生徒が増えますように。

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桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。