昭和の授業を見なおして、身体性を取り戻そう

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ITをいかに遠ざけるか

本日このような記事を発見しました。

IT断食で増益の企業、なぜ増加?スマホやPC導入がもたらす“甚大な”経営的損失|ビジネスジャーナル

これらの会社ではあえてITを排除するような時間を作ったり、
ITの使い方のルールを作ったりするなどして、
スマホやパソコンの使用時間を制限することによって、
仕事の効率がアップ、業績もアップしているという
企業のお話です。

ぼくはこの記事をみて、
身体性を取り戻そうとする試みの1つだと感じました。

自分自身、デジタルとアナログのバランスをどうするかを
1つのテーマとしてこの何年かやってきました。

デジタルに全てを委ねると、一番こわいのが身体性が失われることです。
よくネット上に、「神」だとか「死ね」だとか過激な言葉が飛び交っていますが、

相手が目の前にいたら、そんなこと言えるでしょうか。
またはもう少しソフトな表現になるのではないでしょうか。

パソコンの画面に向かっていると、
相手のことを本当に想像して考えることは困難になります。

また僕自身もそうですが、コミュニケーション過多となる弊害が起こったりもします。
つまり無駄話ばかりしている状態です。

動画教材が多すぎやしないか

そして授業にもこのようなことが言えないでしょうか。

ある学校に見学にいかせてもらったときのことを紹介しますが、
研究会だったのですが、大科学実験をはじめとするいろいろな実験を
動画をつかって生徒に見せて興味付けをしていました。

ぼくが思ったのは、ビデオじゃないほうがいいのになと思ったことでした。
ビデオでなくてもできる実験も多く生徒に見せていたからです。

お恥ずかしんながら、勤務して何年かはぼくもビデオをたくさん使っていました。
教材研究の時間がなかなか取れないこともあったと思います。

でもビデオは手軽に生徒に見せることができますが、
生徒にとってみれば、
現実のこの場で起こっていることとは感じにくいわけです。

ですから、ルーウィン先生のように、ライブ実験や生徒実験を入れて、
目の前で生で実験をみせることによって、感動を与えることができます。

ぼくも馬鹿らしいとは思いますが、
5kgの鉄アレイで大きな振り子を作って、
実際に振り子の周期をはかったり、
エネルギーの保存の実験をたしかめたりして、
生徒と楽しんでいます。

身体性を取り戻せ!教師も生徒もこれが大切です。

ただし、ビデオ教材そのものが悪いということではないことは注意が必要です。
たとえばパワーズオブテンなどの動画は、現実では再現できないことを
動画におさめた素晴らしい教材です。

ベストミックスはどこか

しかしながら、ITに疎いと、過度にITを毛嫌いしてしまうあまり、
グループウェアやSNSについて、否定的になりがちです。

だからといってITに長けていると、ぼくが昔そうであったように、
すべてのことをITの上で実現しようとします。

ITの最新知識は取り入れつつも、身体性を意識して、
本当にどれを使うと効率的なのか、
または自分の気持ちがよく伝わるのか、

それらを授業にしても、何にしても、考えて、考えて、考えぬいて
微調整をしていく大切さを今回の記事から感じました。

みなさんはこの記事から何を感じましたか?ぜひ教えて下さい!

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