考えた事なかった!数学を学ぶことによるデメリット

 授業をする前に、「なぜこの分野を勉強するのか?」ということについて生徒に語っていますか?

受験に出るからやれ!文句をいわずやれ!

という人は実際は少なくて、その理由をもっていて授業にあたっていることと思います。

 私自身についても、次のようなことがありました。現在、高校1年生は波動分野の光に入ってきました。この時期になると来年、理系に進まない生徒も多く、物理基礎へのモチベーションが下がる傾向があります。そんなこともあり、授業に入る前になぜこの光の分野を生徒に身に付けて欲しいのかということについて私は語りました。

 今までは授業で、物理を学ぶ理由については、当たり前の事だと思ってしまっていて、生徒には年1回くらい話をしていたくらいでした。

しかし、先日読んだこの本で、

 勉強の意味をわかった上で勉強したかったと言うようなことを、プロゲーマーの梅原さんがいっていました。

勝負事以外にも数学を勉強するとどうなるか、いいことも悪いことも最初にとことん時間をかけて理解させれば、みんなもっと意味がわかった上で勉強できるようになると思う。

教員は勉強することの意味についてわかった上で生徒に指導していると思いますが、ぼくもそうでしたが、はたして生徒に実際に伝わっているのでしょうか。

なぜその教科を学ぶのか?それについて、何度も何度も、重ねて重ねて、話すことが大事なんだなと言うことを、改めて思い直しました。

 また梅原さんが言っていた面白いことに、勉強する上でのデメリットも教えたほうがいいと言うことも書かれていました。勉強する事は良い事だという決めつけが私にもあったので、デメリットが何なのかよくわかりませんでした。

 梅原さんの指摘では、例えば数学を学ぶと、論理的な思考力が身につくというメリットだけではなく、

数学に強いってことは論理的ってことだから、裏を返せば「数字では計れないものもあることを忘れがち」「理屈っぽすぎて人から嫌われやすい」

 のだそうです。

 思い当たる節があります。確かに私は大学に入ったときに、様々な人とコミニケーション取る上で、いろいろな衝突をしていました。教員なってからもそれは同じで、理屈で考えてしまうので、理屈がわからないと納得するまでは動けないような硬い人だったからです。

 それはもしかしたら数学や理科の思考方法が頭中に入りすぎていたからかもしれません。今では使い分けをして、理屈ではないものを大切にしていますが、このように勉強をするデメリットまで考えるということは面白いことだなと感じました。お互いを補完しあう、文理融合って大切なんですねぇ。この本にはこのような教育論がたくさん書いているのでおすすめです。

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桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。