生徒との世間話が苦手な人が試したい3つの手順

教員は話上手ではなければいけないと思いこんでいた時期があります。しかし教員になったときのぼくは、どちらかというと話をするのが苦手でした。普段の会話では、自分が生徒と共通する話題も持っていないし、授業でも理科の物理という科目自体に興味をもつ生徒がかなり少なかったということもあります。でも生徒としてはそんなことはおかまいなしで、新たに入った教員というのは年も若いし、話をしたいのですね。

そんなチグハグな立場から、コミュニケーションの不通が起こり、いろいろなトラブルが起こっていたように思います。

教員の初任者研修の一つに、カウンセリング研修というものがあります。初任者から何人か選ばれて1年間をかけて通うというもので、私もおそらくそんな状態だったためか行くようにいわれました。

初年度のとても忙しい年に、研修にいくようにいわれて、当初は嫌々ながら通い始めました。でもこの研修のロールプレイで「傾聴」というテクニックを学んで、それを学校で実践してみると一気にコミュニケーション問題のおおくが解消しました。

そして授業はもちろんのことですが、教員向けの講演会や理科実験講座、また100〜300名規模の人にむけて何か話をするときも、そんなにかまえることがなくなり、気楽に話ができるようになりました。

今回はそんなコミュニケーションでお悩みの先生方や学生に向けて、「傾聴」とは違う、現場で使えるちょっとしたコツを書きたいと思います。

傾聴というのは、自分の意見を挟まないで相手の話していることを受け止めるというものなのです。そして傾聴をなんとなくできるようになってくると、コミュニケーションをとるときには別に自分から話をする必要がないことに気がついてきます。そのため話初めるときのハードルがぐっとさがります。

「自分で話を振る」ということが大切だとおもって、いろいろ頑張って話を振っていたのですが、今では次のようなことをしています。

1 相手との「ちょっとした」共通事項をはじめに話す
(例:今日は寒いよね〜でもOK)

2 相手の返答してきたことに、的確に「短く」答える

3 相手が話を続けてきたら、こちらからあまり話さない。話が終わってしまったら、手順1〜2をもう一回やってみる。

手順3でもう一回やってみたときに、また話がストップするようであれば、相手が話をしたくないと判断し、辞めることにしています。この3つをやってみると、たいていの場合コミュニケーションをうまくとることができます。

ただうまくいかない場合もでてきますが、話をしたということで、その生徒の個性などもデータとして手元にそろってきます。朝はだめだけど放課後は話をしたがるな、、、だとか。そういうデータが手元にくるということだけでも、大きな一歩となり、次へとつながっていきます。今までうまく話ができなかった生徒とも話ができるようになりました。

この方法をとってから、こっちも話題を振るという必要性から解放されるので、気楽で生徒が何を返答してくるのか楽しみになってきました。

今思えば当たり前のことなのですが、コミュニケーションでお悩みの学生や先生がもしいらっしゃいましたら、参考にしてみてください(^^)

上記で書いた300名規模の人前でお話をするときのコツについては、また別にあるのですが後日書いてみようとおもいます。

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桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。