思考の中まで土足で侵入、最悪の未来を描くSF本『1984年』


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今日は「1984年」というSF本の紹介をしたいと思います。

この本は1949年に出版された本で、ジョージ・オーウェルという人が執筆しました。
有名な本なので、もう読んだという人も多いと思いますが、
高校生にもぜひ読んでほしい本です。

出版された1949年からすれば、1984年はそう遠くない未来です。
その未来について、オーウェルは1949年の社会情勢から考えて、
実現をしてほしくないような、暗い未来を描きました。

1984年の世界は、現在のアメリカ・中国・ロシアのように、
オセアニア、ユーラシア、イースタシアという大きな3つの国家にわかれており、

国家同士が常に戦争をしている状態になっています。

主人公のウィンストン・スミスのいるオセアニアは、
一党独裁体制になっており、思想や言語が完璧に統制されています。

指導者は「ビック・ブラザー」と呼ばれており、
主人公は映像では見たことがあるものの、本人をその目で見たことはありません。
(つまり実在しているのかどうかはわかりません)

この世界では、各家庭に「テレスクリーン」というテレビのようなものが
設置されており、常につきっぱなしで切ることができません。
テレスクリーンからは愛国心をくすぐる内容や、
敵を憎むような内容を流して、思想を統一しようとしています。

テレビと違うのは、現在よりももっと双方向になっているということ。
テレスクリーンにはカメラやマイクがついているのです。

テレスクリーンの前でどんなことをしているのかが、党に常に監視されています。
またテレスクリーンの前で話したことも筒抜けです。

もしテレスクリーンの前で党に対してよくない話をしようものなら、
「思考警察」に連行されて、完璧に存在を抹消されてしまいます。
テレスクリーンは路上にも多く設置されているようで、
常にビックブラザーから監視をされている、重苦しい生活を強いられています。

このあたりの科学技術ですが、現在でも行おうと思えば、ある程度実現できるものですよね。
実際に行われていることも一部あるのでしょうが、情報技術の発達とその利用価値について、
1949年時点で見事に予想をしていることに驚かされます。

ウィンストンの仕事は党の中で歴史を改ざんし続けることでした。
党の方針が変化したり、党の説明と合わないことが見つかると、
過去の出版物から本まで、全てのものを党の方針と合うように書き直すという仕事です。

過去は常に「今」作られており、あるのは「今」だけ。

このような国の中で、多くの人々は何も疑問を抱かずに、
常に敵への憎しみが掻き立てられて、常に興奮をした生活をしながら、
国境付近での小さな戦争こそあれ、毎日の個々人の生活がおびやかされるほどではない、
ある意味「平和」な日常を過ごしています。

しかしウィンストンは違いました。

この国のあり方におかしさを感じ、小さな反逆の狼煙をあげるのです。

党が禁止をしていることを次々に破っていきます。

「思考警察に捕まったとしても、自分の考えまでは変えることができない。」

という信念のもと、党への疑問と敵対心を強めていきます。

その他にも党のルールのお話、言語の統制のお話、敵国のお話など、
細かな設定があるのですが、それはぜひ本を読んで確かめていて欲しいと思います。

この本を読んでもっとも恐ろしかったのが、主人公が結局党に捕まってしまい、
いろいろな拷問を受けていく中で、

ウィンストンが変えられないと思っていた頭のなかの「思考」までも変えられてしまったということです。

それが非常にリアルに描かれているんですね。党の手によって、頭の中に土足で入られて、思考が改ざんが行われて、まったくの別人のようになり、そして処刑されてしまいました。

すぐに処刑してもよいようなものですが、党としてはそれでは足りなようで、ウィンストンの信じているものを壊して、そしてビックブラザーを愛したことを確認してから、殺すのです。

SF作品は未来予測の場だと個人的には考えていましたが、オーウェルが最悪の未来を描いてくれたおかげで、
1984年を読むことで、未来の行ってはいけない方向を考えることができました。

ぜひ高校生も、まだ読んでいない大人もご一読ください!(^^)

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