東大物理を解いてみた!第3問の完結編Ⅳ(1)(2)

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squilla

東大物理の第3問が現れた!

あなたはどうしますか?

▷ 逃げる

▷ 戦う

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Ⅰからやりたい方は昨日のこちらの記事をどうぞ。

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解答・解説

スクリーンショット 2015-03-31 23.29.58それでは解答・解説を行います!

Ⅳ(1)

まずはいつもどおり表を作ってみましょう。

スクリーンショット 2015-04-05 7.50.13

圧力は今回はわからないので、それぞれP1とP2としました。またT2もわからないようですね。内部エネルギーが知りたいので、ΔTがわかれば良いことになります。よってT2を求めていきたいと思います。

問題文で与えられた式スクリーンショット 2015-04-05 7.50.53という式(ポアソンの式)について考えていきます。この式は断熱変化のときにのみ使える式です。ボイル・シャルルのように変化前と変化後で使うことができるのですが、今回は圧力Pがわかりません。そのためこの式を変形させましょう。状態方程式PV=nRTをつかて、Pをポアソンの式に代入すると、

スクリーンショット 2015-04-05 7.51.23

スクリーンショット 2015-04-05 7.51.30

 nRは定数なので、右側にもっていくと、

スクリーンショット 2015-04-05 7.52.02

 となります。この式はポアソンの式の変形バージョンです。この式をつかって今回の関係式を作っていきましょう。

スクリーンショット 2015-04-05 7.52.10

 T2を求めることができました。最後に内部エネルギーが知りたいので、

スクリーンショット 2015-04-05 7.53.05

 となります。

(3)

容器を水からだして、水平面において、断熱的に気体が仕事をする場合には、気体がする仕事Wと内部エネルギーの変化量—ΔUは一致します。しかし今回の場合には、容器全体を水にいれながら、容器を下に動かすことによって、仕切りを動かして水圧にピストンをおさせています。このとき容器に加えた外力のした仕事W’は、容器自体が下にさがることによって変化する位置エネルギーや、また容器の上・下の面にはたらく水圧にさからって動かすための仕事などがあるため、−ΔUとは一致しません。

第3問もこれで終わりです!

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